2024年8月22日の午前3時にサイパンに西で発生した台風10号(サンサン)。
2018年に近畿圏で猛威を振るった台風21号に進路や勢力がよく似ていることから、非常に警戒されています。
そこで今回は、2024年《台風10号》と2018年《台風21号》の進路と勢力を画像を使って比較調査しました。
ぜひ、最後までお付き合いください。
9月1日追記:台風10号は温帯低気圧に変わりました。
2024年9月1日、台風10号は温帯低気圧に変わりました。
9月2日にかけて本州を北上、秋雨前線に取り込まれる予想です。
8月26日~28日追記:台風10号、かなり西寄りに進路変更でゆっくり移動
8月23日の予想では、四国から紀伊半島に上陸する進路をとっていましたが、8月27日時点の予想では、九州に上陸してから本州を横断する進路に変わっています。
また、28日の予想では本州をゆっくりしたスピードで進むため、影響が長引く恐れが強くなっています。
西寄りに進路を変更したのは寒冷渦の影響
台風10号が大きく進路を変更したのは「寒冷渦」と呼ばれる低気圧が影響しているようです。
「寒冷渦に強い勢いがあり、台風10号を背負い投げするように、西側へと運ぶことがわかってきた」と伊藤准教授は説明する。
「寒冷渦の存在は今回の予想の初期段階から把握していたが、台風の進路にここまで影響するほど強いものだとはみていなかった」と話した。
引用:朝日新聞デジタル
寒冷渦ができるメカニズムは解明されていない点も多く、今回の台風10号の予想進路を大きく狂わせたようです。
現在の進路も不確実性が多い
(引用:weathernews.jp)
27日から28日のかけて気圧の谷が進んでくる予想が出ています。
台風の進路次第では、ジェット気流に乗れない可能性が出てきています。
ジェット気流に乗って一気に本州を駆け抜けていくのか?
それともゆっくり進んでいくのか?
それにより台風の影響が長引く可能性があります。
台風の動きが遅いままなら、強い雨が長引いて総雨量1000mlに達する恐れがあります。
停電などが起きた場合は電力供給までに時間がかかる場合もあるため、熱中症などに注意してください。
今後の様々なパターンの進路に対応できるように備えることが重要です。
2024年台風10号と2018年台風21号の類似点!?
2024年台風10号と2018年台風21号の類似点が複数あることがわかりました。
一つずつ見ていきましょう。
類似点①:予想進路
2024年8月発生した台風10号と2018年の台風21号は予想進路が非常によく似ています。
実際の進路は下図の通りです。
予想通りに進むと前回同様に四国もしくは和歌山の太平洋沿岸部に上陸。
類似点②:予想勢力
次に、両台風は勢力も似ています。
上の図は上陸が予想される直前の台風10号の勢力などをあらわしたものです。
また、下の図は2018年の台風21号の進路と勢力をまとめたものです。
類似点③:高い海水温
雲は温められた水が蒸発したもので、台風はその雲の集合体です。
海水温が高いと台風は強い力を保ったまま本州へと上陸することになります。
2018年は海水温が高い状態で台風の勢力が衰えないまま上陸しています。
2018年台風21号の被害状況
2021年9月4日に上陸した台風21号は近畿地方を中心に甚大な被害をもたらしました。
- 死者14人
- 行方不明者0人
- 負傷者980人(重傷46人、軽傷934人)
- 住家の全壊68棟、半壊833棟、一部破損9万7009棟、床上浸水244棟、床下浸水463棟
- 公共建物被害1248棟、その他非住家被害5279棟
引用:総務省消防庁
強風でトラックが風にあおられて簡単に横倒しになる姿や、看板や街路樹が宙を舞っている姿。
大阪府泉佐野市の関西国際空港の連絡橋に、石油タンカーが衝突している映像に衝撃を受けたことを覚えています。
まとめ|2024年台風10号と2018年台風21号の類似点!?
今回は、2024年台風10号と2018年台風21号の類似点について調査しました。
2018年に近畿地方に甚大な被害をもたらした台風21号。
同じような進路をたどって近畿地方に近づきつつある台風10号。
2018年に被害を受けた教訓を活かし、人命を第一に考えて早めの対策を心がけてください。